山梨県

変った定紋
山梨県甲府市：古関の地頭の愛犬が大蛇から主人を助けようと吠えたが、誤って斬られた。これを葬った犬石があり、この家の紋には犬の字が入る。

乙女湯
山梨県富士吉田市：新倉山の三階の滝の竜蛇の嫁となった娘がいた。娘はどんな日照りにも涸れぬ湧水を残したが、それは鉱泉で乙女湯となった。

お玉井戸
山梨県上野原市：女中のお玉が長峰の池の主に嫁入りし、水に困る村に湧水を残した。お玉自身が池の主の竜神だったともいう。

次郎太ふち
山梨県上野原市：昔次郎と太郎の兄弟が死んだという次郎太淵で、釣り人が蜘蛛に糸をかけられ「次郎も太郎も出て引けヤーイ」と声がかかった。

ドウドウメキの淵
山梨県上野原市：日照りが続き、ドウドウメキの淵の龍神を怒らせることになった。皆がゴミなど淵に投げ込むと、怒った龍が天に昇った。

山犬と大蛇
山梨県南都留郡忍野村：山犬からもらい育てた狩人の犬が、狂ったように吠え引くことがあった。自分が食われると狩人が犬を切ると、首が飛んで上で狙う大蛇の喉に食いついた。

頭無山
山梨県南都留郡富士河口湖町：桑崎に出現した大蛇が、ガムシャラな弁造に首を刎ねられ討伐された。それでその山は頭無と呼ばれるようになった。