HUNTER's LOG
MONSTER HUNTER 0

沼地と鳥幣弓と


雪山のモンスターは押し並べて火に弱い。ここのハンターにとって火属性の武器を備えることは序盤の大事である。弓使いであれば、イャンクックの弓、鳥幣弓にこれを求めるだろう。本当なら連射弓が欲しいところだが(鳥幣弓は拡散)、MHXXでは火属性の連射弓となるとディノバルドの弓しかないので、普通手にできるものとは思われない。

そして、村のハンターは、村の直轄する狩場の辺縁に、環境の異なるセカンドフィールドを持つという話だった。ポッケ村のそれはフラヒヤ山脈の雪解け水がつくる沼地である。この沼地へのイャンクックの飛来が、雪山のルーキーが大きくステップアップする機会となる。

沼地

ココット村の稿で述べたように、沼地といってもモデルとなっているクルプティオス湿地帯ではなく、フラヒヤ山脈麓にまたの沼地エリアがあるということ。このセカンドフィールドで、ポッケ村のハンターも、ココット村のハンター(やはり別の沼地をセカンドフィールドに持つ)と同じように、キノコを採ったりガラス素材を求めたりしている。

殊に骨素材の工夫が盛んである雪山地方にあっては、骨を加工する際に必要なモンスターの体液採取の虫狩は一大事だ。クエストの背景を大きく変えてゆく好例なので、先にココット村の稿で紹介したが、内幕としてはあれは雪山ハンターの筋を辿る過程で思いついた話である。

骨素材を工夫する地ならでは

またここでの話だが、毒キノコの採集も重要となる。上の虫狩でも毒けむり玉が必要だが(矢切の毒では毒化は望めない)、弓の毒ビンにも雪山ならではの背景があるためだ。詳しくは次稿とするが、雪山の弓使いは売り物の毒ビンとは違う独自に調合したものを使う。毒ビンはすべてこの沼地で採れた毒キノコから自分で調合せねばならない。

さらに、雪山と沼地となると、トウガラシにも注目したい。雪山では必携のホットドリンクだか、その雪山では原料のトウガラシは採れず、沼地でたくさん採れる。ホットドリンクやホットミートに限らず、雪山地方ではトウガラシを用いた料理が好まれているのに違いない。沼地でのトウガラシの採集は雪山ハンターの重要な仕事と思われる。

これもゲーム内で直接再現するのは難事の部類だが、その村の郷土料理というのは考えどころである、なんとなれば、そのレシピ次第で、ハンターに頼まれる採集の内容も変わるのだ。もっとも、われわれの世界ではトウガラシは南国の食文化がもとで、寒さ対策ではなく暑気払いの調味料であるため、すぐに参考にできる好例は少ない。韓国料理で好まれるのが寒さ対策の事例だろうか。雪山にはブルファンゴもよくいるので、カムジャタンみたいな料理がありそうではある。韓国でそうするのかは知らないが、キムチ牡丹鍋も美味いそうだから、そのあたりがよく似合うかもしれない。

トウガラシ料理が名物だろう

ともあれ、このような感じでポッケ村のハンターは沼地フィールドにもよく行く。それで沼地にまま飛来するイャンクックが重要となるのだ。そのイャンクックがまた氷属性の攻撃を弱点とするのであるから、雪山のベテラン弓使いにとっては鴨が葱背負って飛んでくるようなものである。しかし、ルーキーにとってはそうはいかない。ゲーム上でも無闇に剛射に続けようとすればつつかれまくるだろう。実際にそうなればタダではすまない。ドスファンゴやドスギアノス相手なら効いたゴリ押しが効かなくなってくる相手である。

鳥幣弓

ところが、だ。MHXXでは、イャンクックが沼にこない。通常個体の単体イャンクックが沼地に登場するのは、村下位の精算アイテム納品クエストのゲストとしてだけである。上位に獰猛化個体のクエストはあるが、ルーキーが狩る相手ではない。そこで、この下位の納品クエストを上下内容を問わずいろいろのクエストと見立てることになる。そして無論、ここは下位の装備で赴く必要がある。

このクエストしかない

その武具は雪山とは一変するだろう。マフモフを雪山以外で着るとは思われない。雪山ハンターが外で着る防具(随時ポッケ村に修繕素材のストックがあるということ)としては、ギアノスシリーズが順当だろうか。そして弓は本来これぞ雪山の弓であるはずのニクスファーボウ(LV1)が準備されていることと思う。なにせこの弓、中央の暖かそうな毛玉が、その印象に反して「持つととても冷たい」という代物なので、雪山では使えないのだ。

ともあれ、このような武具に身を固め、イャンクックを狩り、雪山で力を発揮する火属性の弓・鳥幣弓の作成を目指すのだ。ゲーム的にはこの組み合わせだとワンサイドになってしまうが、狩技やビン使用を抑え、そうそう頭を捉えられなかった頃を思い出しつつ、ココット村で見たように怒り時に退却するようにすれば、何とか10分(十時間)を超えて格好がつくだろう。

このくらいの時間になるように

かくして雪山の弓使いは念願の鳥幣弓を手にする。おそらくポッケ村では「これを持っていなと格好がつかない」くらいの弓じゃないかと思う。なお、あの世界には上位下位の別はないという想定であり、本来イャンクックは頻繁に沼地に飛来しているはずなので、これにて上位の鳥幣弓が作れたとして良いだろう(上位単体のイャンクックは遺群嶺となるので、どうにも雪山とは結びつけがたい)。上位だと、LV3がルーキーの使うものとして良いかと思う。

ただ、LV3にすると、今度はLV1の強撃ビンが使えない、という問題が出る。せっかく砂漠と雪山の交易を考えて火薬草を確保しているのに、これでは片手落ちだ。幸い強撃瓶追加8ポイントを持つ護石の入手が容易なので(といっても運次第だが)、強撃ビンLV1追加を発動させてLV2(これが従来の強撃ビン)と併せて運用したい。

これで雪山の関門に挑む

▶︎ 関連記事

概要
MHシリーズの基盤にはどのような構成があるべきか、ここでは「MONSTER HUNTER 0」のタイトルでそれを考えてみたい。

▼ ポッケ村

雪山と弾弓と
ポッケ村と雪山のルーキーハンターの話も、その骨子や構成の仕方はココット村のそれとそう変わるものではない。ここではその辺りはざっと見ることにして、雪山ならではという部分をクローズアップしていきたい。

交易とレンジャーと
雪山地域は物資に乏しい。セカンドフィールドを併せ考えてなお、そうだろう。そこで、他地域との交易が重要となってくる。雪山での採集は、その交易を行うための「他地域での需要」を見込んだ活動となる。自分の村の需要という視点とは少し異なるのだ。ここでは砂漠地域との交易を例にそれを見てみたい。

ホワイトアウト
ポッケ村のルーキーハンターもまた、ココット村と同じく三年ほどで関門となるモンスターに単独挑み、街へ出る。この雪山の関門はドドブランゴとなるだろう。

▼ その他

ガラス素材と護衛任務と
ハンターの重要な任務に、ハンターではない人々が何らかの仕事をしにフィールドに赴くにあたり、その現場と経路の安全を確保する、護衛任務というものがある。ここでは森丘のセカンドフィールドとしての沼地に採掘に赴く人々の護衛任務という仕事を見たい。

骨素材と虫狩と
ゲーム内のクエストの背景を大きく変えてしまう例をあげよう。今回は甲虫の大発生クエストで、その大発生が村にとって重要なものであり、待ち望まれている季節的な一大事なのだという話をしたい。