HUNTER's LOG
MONSTER HUNTER 0

ガラス素材と護衛任務と


ハンターの重要な任務に、ハンターではない人々が何らかの仕事をしにフィールドに赴くにあたり、その現場と経路の安全を確保する、護衛任務というものがある。ここでは森丘のセカンドフィールドとしての沼地に採掘に赴く人々の護衛任務という仕事を見たい。

と、またその前に。今セカンドフィールドといったが、ゲーム内のフィールドの扱いに関して少し説明しておきたい。ここでは、村の若いハンターは街へ出るまでの数年は地元の狩場一本で基礎を培う、としているのだが、その土地の近隣には少々構成の異なる土地もある。

セカンドフィールド

地元の狩場一本といっても、いかんせん不足するものもあるので、それを補完するような近隣の土地へは度々出かける。今回と次回はそれが沼地なのだが、ここでゲーム内のフィールドがどういうものなのかを知っておく必要がある。

MHXXの沼地フィールドはMH2のそれに準じ、一応ココット村からは東、陸路で数日かかるだろうクルプティオス湿地帯がモデルとなっている(よりココット村と縁の深いMH1の沼地はクルプティオス湿地帯の南になるジォ・テラード湿地帯だが)。この「モデル」というところがみそだ。

菌糸の蔓延る沼地はキノコの宝庫

フィールドにはそのような特定の土地の設定が一応ある(MHP2Gまでの世界地図は『ハンター大全』にある)にもかかわらず、ゲーム内では固有名は出ず、ただ「沼地」とされる。これは、似たようなフィールドが各地にいくつもあり、そのどことしても良いようにそうなっているわけだ。

確かにココット村の人々は沼地と縁があるようで、ゲーム内でも村の若い衆がバルファルクを追って沼地で危険な目に逢っている。しかし、それがクルプティオス湿地帯なりジォ・テラード湿地帯のことであるかというと、それは遠いのじゃないかという感じではある。

それで、一両日くらいで行ける森丘フィールドの辺縁にも、沼地に分類される同様の土地があり、そこをセカンドフィールドとして、森丘だけでは不足しがちなものの採集などが行われている、としている。先に行って、ポッケ村のハンターも雪山のセカンドフィールドに沼地を持つとするが、無論このそれぞれは全く違う土地にある「沼地」ということである。

このように、フィールドのモデルとなる特定の設定はそれとして(MH3以降はそれもより遊動的になっているが)、フィールドは自由に再配置して良いものだと心得よう。先々には孤島フィールドがモガ村のあるそれでなく、古代林のある島の海岸部であるということになったりもするだろう。

ガラス製品

さて、本題。MHの世界でもガラス製品は普通に使われている。狩に持ち込む瓶類はもとより、ビールのジョッキなどもガラスだ。また、眼鏡や双眼鏡から大型望遠鏡まで、レンズの類も発達している(窓などに板ガラスは見ないが)。

ここではそのガラス素材の調達を灰水晶の採掘という形で折り込んでみたい。下の画像にあるMHP2オープニングのひとコマも、その系統の運搬だろう(ティガレックスの急襲で落としてしまっているが)。水晶があるならまわりに珪砂なども多かろうというほどのイメージだ。

ハンター生活も支えるガラス製品

ガラス製品などはドンドルマのような街の大工房が生産したものが流通しているのじゃないかとも思えるが、近くで素材が得られる村にはガラス工房があっても良い。殊に、ココット村などハンターのための工夫が盛んにされそうな村なら、「ココット村のガラス瓶は流石だ。狩場でも滅多に割れねえ」とハンターたちに重宝されるような製品作りがありそうなものである。

このような次第で、ココット村のガラス工房の職人か、そこに素材を提供する採掘人たちは水晶系の素材の得られる沼地によく行く、ということになり、ココット村のハンターにはその一団を護衛する依頼が入ることになる。ベースとなるクエストとしては、イーオス10頭討伐に灰水晶の運搬を加えたくらいが適当だろうか。

灰水晶の運搬をもってあてる

護衛任務

護衛というのはハンターの将来のために必要な経験でもある。街に出て、ギルドの依頼を直接受けるようになれば、狩そのものだけでなく、キャラバンや調査隊の護衛という依頼がまま出てくる。村にいるうちに以下のような経験を持っておくというのは重要なことなのだ(ちなみに余談だが、ここではそういった任務を専門とする街のハンターのために開発された武器がガンランスやチャージアックスだ、としていたりもする。そういった話もいずれ)。

護衛を専門にするハンターも

MHWにはそのものずばりの護衛任務が組み込まれたが、実際にはあのようにモンスターがウロウロする中を護衛対象とともに進んでいくというのは考え難い(そうしないとゲームにならないのは分かるが)。ハンターの役割は、
・第一にフィールドの環境を調べ、危険度★4以上の大型モンスターがいないことを確認すること。
・第二にそれ以下だが危険なモンスターを追い払うこと(今回はドスイーオスに率いられたイーオスの群がこれにあたる)。護衛対象の一団がフィールドを進むのはこの後。
・第三にそれでも危険なモンスターと遭遇してしまった「万が一」の際に、一団の盾となり被害を防ぎ、怪我人が出たらその治療にあたること。
・第四に一団の現地での作業が開始されたら、狩場におけるハンターの知恵と経験をもってそれをサポートすること(主に食材の調達)。
というような順になると思われる。つまり、護衛対象の前でモンスターとの戦闘になるというのは、ほぼほぼ失敗の事例といえる(危険なモンスターそのものが調査対象である調査員の護衛はこの限りではないが)。

先行してモンスターを一掃する

ゲーム内では現状上二項目しか再現できない。ここでは「村★3観光客の旅路を守れ!」をベースとし、まずドスイーオスを狩り、イーオスを8、9頭狩り(10頭でクエストクリアになってしまう)した後、灰水晶を運ぶことにより経路が確保されたとする結構としよう。後半に上の第三、四の項目の内容がどのくらい反映できるか試すには、ドスイーオスを倒す際にイーオスを倒さぬよう気をつけて時間を稼ぎたい。

もっとも、ゲーム内で反映できないといっても、持ち込みアイテムの吟味という形ではよくよく考えたい。まず角笛はマストアイテムだろう。上の第三の状況になってしまったら必要、ということで使わないに越したことはないのだが、護衛ハンターのシンボル的なアイテムであるのは間違いない。

角笛は護衛者のシンボルでもある

もちろん回復・解毒薬の類は充実していなければならない。これは村の採集依頼の医療品の採集とも絡むのだが、そもそもどんな品が医療品として必要とされるかという点は別に考えておく必要がある(例えば膏薬・湿布の類のためにネンチャク草が必要であるとか、ネムリ草には鎮痛効果もある、など)。

また、一団への食料の調達・料理の提供なども重要な役割となるだろうが、ガラス素材の採掘は寒い洞窟内での作業となる故、ホットミートや特産キノコキムチを主軸とし、クエストの一環として沼地各エリアにあるトウガラシの採集を組み込みたい。こういった背景を考えることが護衛任務がどのようであるか試してみるということである。

おそらく採掘に行く人々は村の代々のハンターの働きぶりを見てきた人たちだろう。この任務でどのような技量を発揮して見せるのかというのは、主人公にとって重要なことになると思われる。そのハンターを街に送り出す甲斐があるかどうか、そこが見られていると思ってよい。

「おっ、やるな」と思われる一品だろう

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概要
MHシリーズの基盤にはどのような構成があるべきか、ここでは「MONSTER HUNTER 0」のタイトルでそれを考えてみたい。

▼ ココット村

森丘とランポスと
それぞれの土地には、そこに良く適応し、旺盛に繁殖するモンスターがいる。これをどう制するかがその土地に村落を営む人々、その村のハンター第一の課題であり、森丘に近いココット村ではランポスがその対象となる。

キレアジと骨武器と
色々なアイテムの解釈というものがアイテムの数だけあるわけだが、特にキレアジのこと。その背びれが非常に硬いので、砥石がわりになるという魚である。

ハレの日と竜の巣あさりと
採集クエストはゲーム内にたくさんあるが、あれしきで済むものとは思われないので、自分でクエストを作ってしまおう。MH0においては、基本クエストとは自分で作るものである。

骨素材と虫狩と
ゲーム内のクエストの背景を大きく変えてしまう例をあげよう。今回は甲虫の大発生クエストで、その大発生が村にとって重要なものであり、待ち望まれている季節的な一大事なのだという話をしたい。

狩場の時間とイャンクックと
今回のお相手となるのはわれらがイャンクック先生であります。ゲームプレイヤーとしてはもう十年以上狩り続けている相手なので、LV.2 サーペントバイトであっても5分もかからず狩れてしまうのだが、無論あの世界でそういくわけはない。

激闘リオレイア
ココット村のルーキーハンターは、三年ほど村と直轄の森丘の狩場で基礎を培う。そして、関門とされるモンスターを狩猟してのけたならば、ものになる者として街へ送り出される。イャンクックを狩れればまずまず、リオレイアを狩ってのけたならば期待の新人と見做されるだろう。

▼ その他

交易とレンジャーと
雪山地域は物資に乏しい。セカンドフィールドを併せ考えてなお、そうだろう。そこで、他地域との交易が重要となってくる。雪山での採集は、その交易を行うための「他地域での需要」を見込んだ活動となる。自分の村の需要という視点とは少し異なるのだ。ここでは砂漠地域との交易を例にそれを見てみたい。