蛇塚の由来

原文:神奈川県秦野市


秦野市の西の端、国道二四六号沿いに蛇塚という地名がある。今は国道が通り開発されて湯沢団地に生れ変っているが、五十年位前までは一面が水面で小田原方面への県道が通っていた。水田の中程に小さな塚があり字名が蛇塚である。昔は大山(阿夫利神社)参りの人は必ず関本の道了尊もお参りして帰路についたそうで、大山から道了尊へはこの地を通ったのですが、この附近は非常に蛇が沢山いて通行者を悩ませていたそうです。

そこで附近の人達が参詣者や一般通行者が安心して通れるようにと附近一帯の蛇採りを行い、採った蛇を一ヶ所に埋めて塚を築き蛇の供養をした。それからは蛇はいなくなり、蛇塚の地名が生まれたのだそうです。(菖蒲の古老の話・菖蒲長寿会 須藤敏郎)

『秦野むかしがたり』
(秦野市老人クラブ連合会)より

追記