舎人・入谷・遊馬三村の鎮守とされた氷川神社は正治二年勧請の由緒ある社だ。昔、この境内に神様のお使いといわれる白蛇が棲んでおり、たまに姿を現しては珍しがられていた。
しかし、この白蛇が現れた時は、決まって大雨大風などただならないことが起こるのだった。このことに気づいた村人たちは、白蛇の姿を見かけると、お互いに知らせあい、色々養生をして天災に備えるようになった。
おかげで、舎人村では天災による被害は比較的に軽く、他より少なかったという。そのようなわけで、氷川神社の白蛇は皆に大事にされていた。舎人から氷川神社を勧請した入谷の氷川神社でもやはり白蛇の同じような話が伝えられている。