鹿児島県

2018.03.14


竜宮女房
鹿児島県大島郡喜界町

七人家族だったが次々死んでしまい、老いた母と息子だけになった不幸な家があった。息子は山の花を売って細々と暮らしていた。ある日、売れ残った花を竜宮(ねいんや)へ送ろうと、息子は花を海へ投げ込んだ。すると、大亀が現れて、正月の花になった、竜王が礼をする、と息子を背に乗せて竜宮へ向かった。

途中亀は、竜王が欲しいものを問うたら、その娘こそを欲しいというように、と息子にいった。それは立派な竜宮で息子は三日間歓待され、母が待つので帰る、というと竜王は欲しいものを問うてきた。息子は亀に言われたとおりに竜王の娘が欲しいといった。竜王は娘は一番の宝だが、といいつつも、息子の嫁にしてくれた……

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鹿児島県の竜蛇伝承一覧

大島郡

海の寄り物
鹿児島県大島郡龍郷町:クバの浦に寄りつく海の幸は隣近所に配って分け合うものだった。殊に、寄りついたタコは七軒で分け合った。

竜宮女房
鹿児島県大島郡喜界町:老母と二人暮らしの貧しい息子が、花の売れ残りを海へ流し、竜宮へ招かれ、竜王の娘を妻にもらい帰る。