青森県

2018.03.30


安兵衛さまの話
青森県弘前市

昔、津軽にケチな安兵衛という人があり、薬代もケチって十二月の薬師講まで待って出かけた。その道すがら、鳥を狙う狩人がいたので、見ていると、狩人の後ろには大きな蛇がいて、狩人をひと呑みにしてしまった。それで蛇は膨れた腹を引きずっていたが、ある緑の草をなめると、しなやかな腹に戻った。

安兵衛は感心し、この草があれば薬師講でそばを振舞われても大丈夫だ、と草を摘んで行った。そして、薬師講では腹が張り裂けそうになるまでそばをごちそうになった。さらに安兵衛は欲張ろうと思い、はばかりに行く、と言って外に出て、草をなめた……

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青森県の竜蛇伝承一覧

弘前市

安兵衛さまの話
青森県弘前市:人を丸呑みにした大蛇が草を舐めて消化したのを見た安兵衛は、その草を用いてふるまいで欲張ろうとした。