東円寺のお不動さまのところにある滝に竜がいて、いたずらをして困りました。そこで鉄の囲いをしましたが、それでも出てきて悪いことをしました。村の人たちは、困りはてて、とうとう殺してしまいました。すると殺した人たちにいろいろ悪いことがおこりました。そこで、石に竜をほって、わき水の底に沈めました。
石にほった竜の体をたわしで洗うと、田んぼがだぶだぶになるほど雨がふったということです。それからは、雨が降らなくて水に困ると、「雨をふらせてください」とお願いをしながら、この竜の背中を洗うようになりました。するとふしぎに雨がふったということです。