今っからなんぼぐらい前がな。百年ぐれも前がな。
大水が出るというと、大きな、そのう、まあ大蛇だろうね。昔は蛇(じゃ)ども言ったんだっぺが。
それが、大水を利用して出でくる。すっと、こんだあ、海がらそれを利用して上ってくるやづと、二ついだらしいんだね。
こごくる途中に逢いこ滝っていうのがあんだよ。なぜそごが、逢いこ滝っていうかというと、その、海がら来る蛇と山がら行ぐ蛇がでっかせで、まあ一年に一回だが、三年に一回だが逢うわげなんだ。
そんで、そのう、大水を降らしたんだが、降ったときを利用しんだがで、そこで、でっかせだんで、逢いこ滝と昔の人は言ったんだ。
話者 長谷川幸吉 横川