『捜神記』
昔徐国の後宮にいた婦人が懐妊して卵を生んだが、縁起でもないと思って、河原に捨てた。ところが鵠蒼という名の犬がその卵をくわえて帰って来た。やがて子供が生まれ、その子はのちに徐国の後継ぎになったのであった。
その後、鵠蒼は死ぬ直前に角が生え、九本の尾を生じた。実は黄竜だったのである。そこで徐国の領内に葬った。いまでもそこには犬塚がのこっている。
※徐国 周のはじめごろ安徽省にあった国。
訳:竹田晃『捜神記』(平凡社ライブラリー)より原文
『捜神記』
昔徐国の後宮にいた婦人が懐妊して卵を生んだが、縁起でもないと思って、河原に捨てた。ところが鵠蒼という名の犬がその卵をくわえて帰って来た。やがて子供が生まれ、その子はのちに徐国の後継ぎになったのであった。
その後、鵠蒼は死ぬ直前に角が生え、九本の尾を生じた。実は黄竜だったのである。そこで徐国の領内に葬った。いまでもそこには犬塚がのこっている。
※徐国 周のはじめごろ安徽省にあった国。
訳:竹田晃『捜神記』(平凡社ライブラリー)より原文