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第二部・プロローグ

a side story ビッケ篇

ナイラ・バーディヤ

広大なデデ砂漠を望むベースキャンプの高台のヘリにどっかりとあぐらをかいたナイラ・バーディヤは、しかし、大変に不機嫌そうな顔をしていた。

村にあっては村長のひとり娘であるにもかかわらず、砂漠の暴君ディアブロスの様だとも影で囁かれるナイラである。不機嫌の原因が村にあったら一波乱の予兆に皆が戦々恐々とする所であったが、どうも今回はそうではないらしい。

(リオの奴め。ワシをバカにしくさって…)

そう思うと手にしたハンマー・ブロステイルを地面に突き鳴らす。

(あいつは昔からそうじゃ。人をなんだと思っとるのか…)

額に少々浮かんだ汗を彼女はうるさそうにはじいて、立派な胸の前で腕を組んだ。もとよりここは砂漠。しかもベースキャンプとはいえ昼のさなかである。よその土地から来たものが今ここにいたら、「少々の汗」どころかとけてなくなってしまうことだろう。

その様な中にあって、ナイラはあろう事か腰から上には防具もまったくつけずにここに居座っているのである。ほとんど下着の様な着物からは小気味良い褐色の肌が清々と伸びている。

(まあええ。そのなんたらいうおなごの顔はしっかり拝ませてもらう…)

ひと際厳しく眉間にしわを寄せ、ナイラは仇敵の姿を求める角竜の様な目で砂漠の果てを睨んでいた。


ナイラの村をリオが初めて訪れたのはもう十数年も昔。二人がまだ十歳にも満たない頃のことだ。北の温暖なアルコリスの地にあるココット村からやってきたジゴロウというハンターがその幼いリオを一緒に連れていたのだった。リオよりもひとつ年下のナイラはその時のことを良く覚えている。何か不格好な穴の空いた麦わら帽子を大事そうにかぶった男の子。この砂漠の村には肌の色の白いものなどひとりもいなかったので、ナイラにはリオのその白い肌と優しい感じの栗毛の髪が大変印象的だった。

次にリオが砂漠に姿を現したのは二人がもう一人前のハンターになってからだった。ナイラは次代のデデ砂漠を統べる立場を背負いつつすっかり気性の厳しい娘になっていたので、その時のリオへの感想といったら(生っ白く育ってからに…)という舌打ち寸前のものであった。

しかし、その後共に狩りに出たナイラは驚愕することになる。

砂漠の狩りは連携が要となる。
主にライトボウガンを用い、様々な弾種をそれぞれの役割において使い分けながら狩りを進める。それは温暖な地域の様にアオキノコやハチミツといった回復ソースを使うことのできない土地にあって発達した狩りだ。パーティーはこまごまとした「サイン」を出し合いつつ、時に砂に潜り、時にその砂中から急襲するモンスターたちに対して、あるいは爆音で引きずり出し、あるいは回復弾でサポートし合いながら対象を追いつめる。
普通はよそ者がいきなりこの中に入って立ち回れるものではない。

が、リオは違った。

彼はまるで潜ったガレオスがどう移動しどこに飛び出すか「あらかじめ分かっているかの様に」立ち回り、村のハンターたちのサインを知るわけもないのに的確に仲間をサポートしていった。

しかも、狩りのあとで明らかになったことだが、ナイラ以外の二人の村のハンターはそのリオの働きにまったく気がついていなかったのだ。彼らは

「おお、若いの。今日は"たまたま"うまいことガレオスがよけて動いてくれたみてーだが、いつもそういくワケじゃねえぞ?」

などとリオに高説をたれていた。

ナイラは内心嬉しかった。
「自分だけ」がリオの動きを見て取ることができたのだ。ナイラの父親は昔リオをこの村に連れてきたジゴロウというハンターとは古くからの付き合いな様で「あのジゴロウの弟子だ。ただ者ではあるまい」と言ってはいたが、ナイラはいち早くその姿を見極めることができたのだ。

それからリオは年に二度三度と砂漠を訪れる様になった。次第に村のハンターたちもリオの狩り模様が尋常ではないことに気がつきはじめ、彼はかつてジゴロウがそうであった様に一目を置かれることになる。砂漠の民はプライドが高い。普通なら「無理にでも」下に見られるのがよそ者の定めである。リオはその砂漠の民に一目置かれるハンターになったのだ。

いつかナイラの父親が、酒の席で「もう、ココットに帰るな。このまま砂漠におったら良いではないか」とリオに絡んだことがある。その時は「こんな生っ白い北の者に砂漠の狩りが勤まるか」と見栄を切ったナイラだったが、少しそんな未来を期待したりもしたのである。だから、何の屈託もなさそうに「ナイラの言う通りですよ」と笑っているリオにはカチンと来た。翌日リオが去ったあと1週間ほど村の者はナイラに近づけない有様となった程である。

バーディヤの村

しかし考えてみれば不自然なことではある。なぜリオはこの村に来るのか。

ナイラの村は特殊だ。いや、ナイラたちにしてみればずっとそうして暮らしてきたのだからそれが当たり前なのだが、大人になって「よその」暮らしのことも知れてくれば自分たちの方が少数派なのは明らかだ。

ナイラたちはデデ砂漠を移動しながら暮らしている。だから「村」と言っても「地名」ではない。一般にずっと長を継いでいるナイラの一家、バーディヤの名をとってバーディヤの村と呼ばれてはいる。呼ばれてはいるが、その「バーディヤの村がどこにあるのか」が問題なのだ。

バーディヤの村はガレオスの群れを追ってその所在を移していく。しかも、ガレオスたちも年間を通じて北西から南東、後半は反対に、という大雑把な移動の決まりはあるものの、広いデデ砂漠の「線上」を決まって移動するわけではない。その年々で結構気まぐれなルートをとる。

だから、「バーディヤの村」が「今どこにあるのか」というのは大変わかりにくいのだ。一方でデデ砂漠を横断する商隊をサポートするのもナイラたちの大事な仕事の一環だ。ゆえに無論他の街とは鳥を使った連絡などはある。街のギルドなどはバーディヤの村の所在をおおよそ把握している。しかし、ここは過酷な砂漠である。

例えばある旅人がバーディヤの村を目指してギルドに位置を教わり、砂漠を渡ってくるとする。位置情報が正しく村を示していても、ろくに指針もない砂漠でその旅人がほんの数十キロでも位置を違えてしまったら……そのわずか一日の行程の「延び」が砂漠では命取りになるのだ。

村を定期的に訪れる「よそ者」というのは数少ない。ナイラたちの入手する「砂漠の富」を外で売り歩く商人たちの出入りはあるが、彼らはもともとこの村の者達であった。それ以外でこの村に定期的に商いに来るものといったら、これはもう相当の猛者である。

商人たちにとっては実はかなりうま味のある村ではある。ナイラたち程デデ砂漠の隅々を把握している集団はいないし、その卓抜した狩りの手法は他のハンターたちとは一線を画する高品質なモンスター素材の提供を約束している。「バーディヤ」と商いがある、というのは商人たちの間にあっても一種の名誉ともなるのだ。

その「うま味」から言えば、この村を目指す商人そのものはそれなりにいる。でも、大概二度は来ない。ナイラはこの村へ半死半生で半ばひからびながらたどり着く商人を年に数回目にする。彼らはどうにか村で手当を受け回復し、手近な街へ送り届けられたあと、二度はこの村を訪れなかった。

そんな村になぜリオはやってくるのか。
一般には砂漠の狩りだってギルドの管轄するのは定住者の村・街を基準としたものだけである。また、その狩りで得られるもので十分でもあるはずだった。よもや商売をしようというわけでもないし、先代ジゴロウとの縁があったとしても年に二度も三度も来る必要はないだろう。

ともすればくすぐったい空想に走りそうになるナイラではあったが、実際やってくるリオはと言えば絵に描いて額に入れた様な朴念仁である。いや、そう見えるほどに遠くを見てしまっている人間なのだ、ということが明らかになるのだが。

砂漠の龍人

事態が急速な変化を見せたのは、昨年のこと。
いつもの様に狩りから戻っての酒の席。リオは客人としてはすでに最高のもてなしを受けるほどだったから、村人が総出での大宴会である。

いつもの様にリオは前回の訪問から今回までにめぐった「外」の様々な土地の狩り模様の話をし、ナイラたちはその間の砂漠での模様を話した。

そんな中、砂漠側の話に竜人族に関するものが出た。広くハンターたちの間では「山菜爺」との愛称で呼ばれている、自然の中に暮らす竜人族の老爺がいる。デデ砂漠ではめったにその姿が見られないのだが、その老爺が目撃されたのだ。

もっとも彼らは迂闊に「こちら」の人間が関わろうとしてもすぐさま姿をくらませてしまうし、その姿を見た村のハンターもそれ以上どうこうしようということもなかったのだけれど。

しかし、リオはその話に過剰に反応した。
その場所がとある岩石地帯に囲まれたアイルー族の集落の近くであることを聞き出し、一人いわくありげにうなづいていたりもした。ナイラはリオがそんな顔をする所を初めて見たので大変気になった。狩り場にあって真剣な顔は見せるリオだが、深刻な顔というのはなかった。そのリオが深刻な面持ちで何かを考えている。話題はすっかり他に移っていったが、その騒ぎに対しても心ここにあらず、という感じだった。

その夜。
ふと目が覚めたナイラが少しぼうっとしながら村の中心の広場(と言っても「テントの建っていない所」というだけのことだが)に目をやると、こうこうと照る月明かりの下にリオがいた。広場に転がっている岩に腰掛け、その月をぼんやりと見上げている。ナイラは何となく起き出すとそのリオの所へ行き、話しかけた。

「リオ。お前こんな夜中になにしとるんじゃ」
「あ、ナイラ。どうしたの?ナイラが寝付けないなんて珍しいね」
「うるさい。放っておけ。少し喉が渇いただけじゃ…」

(それよりお前は…)と目で促す。

「うん。ちょっと考え事」
「あれか。さっきの竜人族の話か」
「え?うん。なぜ、それを…」
「ふんっ。お前があんな顔をする所は初めて見た。何かあるんか、その竜人族は」
「……うん。そうか。これは村のみんなには内緒にしておいてほしいのだけれど……僕がね、この村へたびたびやってきていたのは、その竜人族のことを捜していたからなんだ」

(やはり「他に」理由があったのか…)ナイラは少し気持ちが沈んだが、顔に出ない様に話を続ける。

「お前は阿呆か。そんなことあらかじめ言っておけばワシらが捜しておいたものを」
「それじゃダメなんだよ、ナイラ。もし彼を捜していることが少しでも気取られてしまったら、彼は居所を変えてしまう。龍人というのはそういうものなんだ」

リオはその竜人族のことを「りゅうひと」と呼んだ。

「なんじゃ?りゅうひと?お前らの方ではそう呼ぶんか」
「ううん。龍人というのはね、竜人族の中にあってももっとも古い様式と伝承を継ぎ、ほとんど僕たちに知られることなく暮らしている人たちのことなんだ。その長(おさ)のひとりがこのデデ砂漠のどこかにいるはず、という話を僕は師匠から聞いていて…それで捜していたんだけどね」

そう言うとリオはまた月を見上げる。いいや。月よりももっと遠くを見ている様な……ナイラはリオが時折見せるこの表情が嫌いだった。

「じゃがそんなもん見つけてどうするんじゃ。近づいても逃げられるのなら無駄じゃろうに。第一、こんな砂漠まで来んでももっと北にもおるんじゃないのか、その、龍人というんは」
「龍人の隠れ里は……多分北にもいくつかある。でも、僕が会わなきゃいけないのはここの龍人の長なんだ」
「会わなきゃいけない?」
「うん。昔ね、都の偉い学者さんが、ここデデ砂漠の長と接触しているらしいんだ。その時の様子を伝え聞く限り、ここの長なら必ず"それ"を知っているんだよ」
「それ?」
「そう。僕たちには彼の持つ知識と知恵が必要なんだ」

(僕たち…)
ナイラにもその「僕たち」がナイラのことではないことは分かった。

それ以上ナイラは問わなかった。その頃から、砂漠に向けるリオの視線はより遠くへ、より深くへ向いていく様に見えた。

ナイラにできることは、ただそれまでの様に砂漠の狩りを共にし、彼を見送ることだけだった。それでも良い。いつかその用事が済めば、また以前の様に……そう思っていた。

リオが「古塔」へと旅立つことをナイラに告げた、あの日までは。

転章

それはつい先だっての、温暖な地方では初夏となる季節のこと。バーディヤの村を訪れたリオは挨拶もそこそこに、件の龍人との接見を果たしたことを語り、自分はこれから「古塔」へと向うとナイラに告げた。

「"古塔"じゃと?」

あまりに現実離れした話にナイラの声は大きくなった。

「そんなもんが本当にあるんか。童の頃、寝しなに聞かされたおとぎ話じゃぞ」
「あるんだ。僕はそこへ行く」

ナイラは絶句した。話の内容に、ではない(内容は良く分からなかった)。リオの「顔」にだ。彼女はこの顔を何度も見てきた。ある種の覚悟を決めた人間の顔である。

砂漠の狩りは時として非情だ。それは勿論どこの狩りでもそうだろうが、砂漠にあっては巨大モンスターの逃走した先へさらに踏み込むかどうかに命をかけねばならないこともままある。ひとりが「行こう」と決意し、皆がそれぞれ表情を変える。その時の砂漠のハンターと同じ顔をリオはしていた。

「お前が…お前がやらんといかんことなのか。ギルドにはもっと適したもんがおるんじゃないのか。ワシは…」

"私を連れて行け" と言いそうになってナイラの言葉は宙に消えた。リオの目がナイラの視線をしっかり捉えて、口出しを許さない。

「ナイラ。これは僕の仕事なんだ。僕が僕の師匠から受け継いだもの。それはギルドの管轄からも離れたものなんだ。だから、古塔には僕が行かなくちゃならない」

ナイラは言葉が出ない。自分の出る幕はない、とリオはそう言っているのか。

「そして、ナイラ。僕は君とこの村にひとつのお願いがあるんだ」
「な、なんじゃ」
「もし…もし僕が"間に合わなかったら"、ひとりの女の子がこの村を訪れることになると思う。彼女をギルドなんかの外の世界からの干渉を受けない様に、ここで匿ってもらいたいんだ」

"おんなのこ?"。
ナイラはかつてディアブロスのあのハンマーの様な尻尾の直撃を喰らったことがあったが、その時もこれほどの衝撃ではなかった。

正直、そのあとのことは良く覚えていない。
より深い話はリオと村の村長であるナイラの父が直接話をして取りまとめたようだ。この村はもともとギルドとは協調関係にあるとはいえ、その管理からは幾分外れた村だ。リオの願いを聞くのはたやすい。

果たしてリオは旅立ち、程なく彼の「予告」通りにひとりのハンターが北の最果ての地からこのバーディヤの村へ向う旨の連絡が入った。今この村のある地からもっとも近いギルド管轄の狩り場のベースキャンプを目指すということなので、「出迎えるために」ナイラはそのベースキャンプへ向ったわけだが……。


(ま、この時間に現れることはないが…)

と、猛る気をおさえるナイラだった。
村の手練でもこの昼のさなかに砂漠を移動することは避ける。よその土地の者なら命はない。ここに来るというその女がいかに阿呆だったとしても、この時間に砂漠を渡ってくることは有り得なかった。

(しかし、どうしたものか…)

もとよりナイラは年中天気明朗な砂漠の娘である。含む所はあるものの、その「女の子」とやらをいちびってやろうというわけではない。ただ、リオの話を総合するならば、彼の覚悟はその娘のためだということになる。

(その資格があるのかは、しっかり見極めさせてもらう)

そのためには正々堂々とこの砂漠の厳しさを示してやれば良い。それがもし、ここに至るだけでへたばっている様なヤツだったらどうしてくれようか…そう思ったのだ。

ふと、ナイラのいる高台の下にあたるキャンプから砂漠のフィールドへ向う石柱の影に何かが揺れた様に見えた。ゲネポスでも迷い込んできたものかと軽く視線をやり、ナイラは固まった。

「な…」

それが人影であることを見て取り、ナイラは驚く。
砂漠のフィールドには目を光らせていた。ナイラの視力は驚異的だ。地平線にぽつりと影があったらそれがゲネポスかドスゲネポスかを見分けることだってできる。こいつはいつ近づいてきたのだ。だいたい…この輻射熱の中を?いや、あれがその娘なのか?まさか…いやバカな。

その人影も高台のナイラに気がついた様で、その頭を上へ向けた。かぶっていたマントのフードをはらう。真っ白な銀髪。リオなどよりはるかに白い顔。しかし、その立ち姿はどこか妙だ。人の重さというのが感じられない。

ナイラはいつの間にか立ち上がり、身構えていた。いきなりで驚いただけではない。砂漠のハンターとしての本能が何かの異質を嗅ぎ取っていた。

(なんじゃあれは…本当に人…なのか?)

緊張するナイラを知ってか知らずか、その人影は良く通る…しかしどこか陰りのある声を発した。

「ポッケ村のヴィクトリアです。あなたは…バーディヤの村の方ですか?」

互いの視線が互いの視線を捉え、一瞬の静寂が生まれる。

砂漠の熱が生み出す気流が砂を巻き、二人の間を吹き抜けた。白い娘と褐色の娘。デデ砂漠の上空に輝き続ける太陽が、その二人の娘のコントラストを照らしつづけていた。

『第二部・プロローグ』了
『リオからの手紙』へ続く

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諸注意

・ナイラ
ブログ「デデ砂漠の娘」でやってたのがこれ。ブログの記事はナイラ駆け出しの頃、というかまだローティーンの頃の話ですね。15歳でドスガレオスに挑む、という「習わし」があって、それ目指して下積みを頑張ってるというあたりです。

・デデ砂漠
デデ砂漠は…あーあーあー、文章でどうしろと…要はこの辺。

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基本的にミナガルデ管轄。南東でドンドルマ管轄のセクメーア砂漠へ連絡。ミナガルデベースの他地域のハンターたちは北からデデ砂漠へ入る。ドンドルマベースの他地域のハンターたちは海路からセクメーア東岸へ入る、みたいなんじゃね?という。
ただ、今の所どこにも詳細が出てないのであれですが、レクサーラはミナガルデ、ドンドルマに匹敵するハンターたちのセンターである可能性が高いので、その辺りが中継点となってるかもしれません。下にも述べますが、バーディヤ村との公式連絡口があるのはレクサーラという想定です。

・バーディヤの村
移住していく村といっても、まるっきりガレオス任せでどこにキャンプするか分かんない、というわけでもありませんで、実際はいくつもある「キープ地」からガレオスのその年の移動に適した場所が選ばれ、そこに一定期間とどまります。ガレオスそのものがでたらめに泳ぎ回っているわけではなくて、奴らは奴らなりにお気に入りの「たまり場」みたいなものがあるのですよ。ですんで、この村のそういった移動の「仕組み」をおさえている人はよそ者でも割とアクセスしやすくなるわけですね。

・リオとココット村
なんか本編に差し挟む余地がなさそうな予感なので、リオについて。まず、リオは生まれは普通の人間です。四門の鏡に関して詳しい話が出ますでしょうからその時詳細となりますが、ビッケみたいになんかを生まれ持つ一族であったりはしません。んが「リオ・ホワイトロック」のホワイトロック家はココット村の重鎮の一家です。以下その辺の裏設定(勿論独自設定)。
この先祖はなんとまあ、若き日のココット村村長さんのココット山における「あの悲劇」の際のパーティーメンバーだった、という設定です。あ、あの悲劇というのは例のパーティーが4人制になった由来のお話ですね。ココット山の巨龍に若き日の村長とその美しい婚約者を含む5名が挑戦。討伐には成功するものの村長さんの婚約者は命を落としてしまう。以降「5名のパーティーは不吉」ということになり、ギルド規定のハンターのパーティーの上限は4人とされた、というものです。
余談ですが、あたしはこれ「ココット山」じゃなかったんじゃないかしら、と勝手に思ってるんですよ。「婚約者の名前がココット」だったのが良くね?それにちなんでかの山はココットの山、と呼ばれ、後にアルコリスに村が拓かれる際も彼女を偲んで「ココット村」になった。どうよ(って言われても……笑)。
何だっけ、リオか。
で、そのココット山の一件で村長さんの仲間だったひとりが人間のユージーン・バトラー。彼はその後もココット村長と行動を共にし、アルコリスの地に今のココット村の礎を築くことになります。それでですね、狩り場を整備していく中で、ひと際目立つあの飛竜たちの巣になる5番のあれ、あの岩山に「ホワイトロック」の名を付けた。その後ユージーンはこの地に骨を埋める覚悟を示してその姓をこのホワイトロックに改称し、ホワイトロック家は始まったのです。
そんなわけでホワイトロック家はココット村の人間たちのまとめ役の家なんですね。家長は代々ユージーンを名乗ります。だからリオは次男。兄ちゃんが何代目かのユージーン・ホワイトロックにあたるわけです。ちなみに父と兄は単身レウスに挑む様なガチなハンターではないです(こればっかりは身体的な特性とかもある)。リオが生まれた時「これは"もの"になりそうだ」という村長さんの見込みがあって、ひさびさにホワイトロック家に優秀なハンターが出そう、という結構大きな期待があったりして彼は「リオ」と名付けられました。

・麦わら帽子
これはチュプさんの。この辺はいずれ。

・砂漠の狩りは連携が要となる
『地域色という発想』
『デデ砂漠の娘』など参照。

・そのわずか一日の行程の「延び」が…
摂氏50度オーバーという砂漠の炎天下では人間は1時間で死にます。

・山菜爺
ゲーム中デデ砂漠(旧砂漠)には爺ちゃんはいませんね。でも前回の「調律B」がこの話に繋がるわけで、「調律B」の龍人が、この爺ちゃんです。

・古塔
いや簡単に行けんじゃん、という…ま、ゲーム的にはそうなんですが、お話中では行けないのです。迂闊に(独自に)行っちゃったりしたらギルドナイツに「消されちゃう」くらいの所です。だから、リオの覚悟には「そこに行って、その後大丈夫なのか、俺」というのもあります。

・人の重さというのが…
この局面ビッケは『メタペタットの竜の横溢』の時のかーちゃん(カエラ)とほぼ同じ状態にあります。んが、かーちゃんがミラバルカン討伐を経て相当制御してその状態であるのと、なんだか良く分かんないままそうなっちゃったビッケでは内実に雲泥の差があるのですが。

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