茨城県の竜蛇
門部:日本の竜蛇:「怪異・妖怪伝承データベース」より
話 名 | 蛇,かあぱ |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 東茨城郡 茨城町 |
要 約 | 昔、川には悪い蛇が居た。子供が命を取られた。六部に祈祷してもらうと、12月朔日に餅をついて子供に持たせて川に投げ込ませれば、子供は大丈夫だと言われた。それから子供が命を落とすことはなくなった。 |
話 名 | 大蛇,沼の主 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 東茨城郡 茨城町 |
要 約 | 沼の付近で大蛇が現れ若者1人を丸のみにした。満腹で動けない大蛇の腹を別の若者が斬って救い出したが、救い出された若者は帰ってから死んだ。村人が斬った場所に行くと、大蛇はおらず、逃げていった所の草が倒れていた。大蛇は恐らく沼の主だったのだろう。 |
話 名 | 大蛇,池の神 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 鹿島郡 神栖町 |
要 約 | 不漁の為、神社に鳥居を奉納すると約束した後、魚が取れるようになる。だが神が鳥居と娘のおとりを聞き違え大蛇が娘を貰いに来た。娘は抵抗したが力尽きて池に引き込まれたが蛇に姿を変えられて松に巻きつかれた。松を切ると血が出る。おとりの霊を祀る所もある。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 鹿島市 鹿島町 |
要 約 | 住吉神社の前に大蛇が居た。後に神の池に移り、池の水は干上がった。 |
話 名 | 池の主,大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 稲敷郡 美浦村 |
要 約 | 池の主の大蛇を誰も見たことがなかった。1人の漁師が美しい女と出会い、この女の願いで向う場まで舟で渡してやった。去り際に女は池の主だと言い、まもなく大嵐が来ると言った。漁師は急いで舟を引き返したが嵐になったので、小屋に泊まったが数日間うなされた。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻7号 |
場 所 | 高萩市 高岡村 |
要 約 | 柳沢から大荷田に行く途中で大蛇が通り抜けられなくなった。祟りがあると考えた村人は、この場所に神社を祀った。その後大蛇は出てこなくなった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻11号 |
場 所 | 石岡市 |
要 約 | 弁才天の祠の周りを足ケンケンで3周廻ると、池の主の大蛇が出る。ある少年が出るかどうか試してみようと祠を廻ったが、大蛇が出ることはなかった。 |
話 名 | 大蛇,シロヘビ,ヤマガチ |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 東茨城郡 茨城町 |
要 約 | 沼の主が蛇である。弁天様の祠を目をつぶって3回廻ると白い蛇が現れるといわれる。ヤマカガシは見られないと大蛇になる。人間が入らない山には大きな蛇がいる。白い蛇は縁起が良いと昔から言われていて、白蛇大明神として祀られることもある。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 竜ヶ崎市 |
要 約 | 蛇沼という所があり、四方を松林に囲まれている。昔周囲にはきが一体に繁茂していたので、鮒が多く住んでいた。釣りに来た人が一服していると、その横にある松の木が動き出した。それが大蛇であった。蛇は怖くないし、家を守ってくれることもあるという。 |
話 名 | 大蛇,和尚,涙 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 結城郡 石下町 |
要 約 | 葦を刈るのを見た大蛇が住み家を失う不安で悪戯をし邪魔をする。村人が困っているので、和尚と大蛇が話し合い霞ヶ浦に移住することになった。大蛇が証文を要求し、書く間に和尚は十年の上に一を足して千年にした。十年後戻る大蛇に契約は千年と言い、追い返した。 |
話 名 | 白蛇,鯉 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 結城郡 石下村 |
要 約 | 病床の父に親孝行しようと鯉をあげようと漁をしてやっと一匹だけ釣れたが、欲を出して何度も投げ網をしてしまった。すると大きな鯉はみるみるうちに巨大な白蛇になった。逃げ帰ったが臥せってしまい、自分が看病される身となった。沼の主の白蛇が臍を曲げたのだろう。 |
話 名 | 白蛇のたたり,ながもの蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 結城郡 石下町 |
要 約 | 祖父が病気で弱っているので祈祷師に見てもらうと、白蛇のたたりといわれ氏神として祀ると、祖父は全快した。裏の若者の気が狂った時も、見てもらうと、ながもの蛇の祟りと言われ加持祈祷をしてもらうと、正常に戻ったが、直後に戦場に行き戦死した。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 多賀郡 十王町 |
要 約 | 弁天池という池は渇水することがない。池に棒を差し込み山の神に雨乞いをして、その水を貰って帰ると必ず雨が降る。昔ここに大蛇が住んでいた。源義家が八幡寺を建て、ある夏に大蛇がこの縁側に寝ているのを見た人がいる。池にみだりに投込むと嵐を招くこともある。 |
話 名 | 蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 多賀郡 十王町 |
要 約 | 春には農民が溜池に草刈にくる。ある農夫が草刈に夢中で蛇が近づいてくることに気づかず、蛇の首を切り落としてしまった。直後に嵐となり、田畑は流された。農夫が家で鎌を見ると、大蛇の頭がささっていた。そのまま農夫が家を飛び出し、行く先不明となった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高秋市 |
要 約 | 男が沼で鎌研ぎをしていると、一緒にいた愛犬を狙う大蛇を見つけた。鎌で大蛇の首を切ると、沼は血で赤く染まった。蛇の首は男を待ち構えていたが、その被害にはあわなかった。しかし男の屋敷には不運なことが続いたので、寺にこの鎌を奉納して塚を作った。 |
話 名 | 蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高萩市 |
要 約 | 滝には蛇が住んでいて、釣りをしたり入ったりすると、戻って来た人がいないと言われていた。水戸光圀がこの話を聞いて、ぜひ見てみたいというのでやってきた。以来、この滝をご前滝というようになった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高萩市 |
要 約 | 大蛇が住む渕の近くに数軒の百姓がおり、馬を飼っていた。その内の一頭が子馬を産んだが、子馬は半分が馬で半分は蛇だった。これを見た百姓は、子馬を渕に投込んでしまった。以来、川では大洪水が起き、下流の田畑が流されてしまった。これは渕の蛇の祟りである。 |
話 名 | 蛇,竜,あわび |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高萩市 |
要 約 | 川の主は龍か蛇の男性だと言われていた。また、磯原の海の主は鮑の女性で、年に一度は川を上ってきて、龍か蛇の男性との逢瀬を楽しんでいた。両方の主が会っていた所を、逢いこ滝と呼ぶようになった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高萩市 |
要 約 | 日照りで田を耕作できなかった時、すり鉢山を掘って水を引いてきた。その時山から子供を抱えた姫が旗竿をかかえて現れ、渕に飛び込んだ。この姫は山に住む大蛇であった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 高萩市 |
要 約 | 御前さまが一休みしていた根が大蛇であった。これから山を噴火させるが口外すると命はないと言った。御前さまは下山してこのことを話した為に命を落としたが、村人は総出で蛇狩をして、噴火を防いだ。 |
話 名 | 大蛇,鬼人,美人 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 久慈郡 大子町 |
要 約 | 山の洞穴の大蛇がさまざまに変化して人を惑わすので、朝廷が須藤貞信に退治を命じた。大蛇の口に向けて放った神矢が命中し、大蛇は転げ落ちて息絶えた。その死体が腐って油が出て沢に流れた。この沢を腐れ沢と呼ぶ。 |
話 名 | 鬼,大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 久慈郡 太子町 |
要 約 | 鬼退治にやってきた藤原富得が沼を見つけると、その表面に渦が起こり底から大蛇が現れた。この大蛇を退治した富得が死骸を水中に投げると、これまでの人への害がなくなった。 |
話 名 | 八つの頭の蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 西茨城郡 七会村 |
要 約 | 八瓶山の主は8つの頭を持つ大蛇だった。若い女性がこの大蛇に次々飲み込まれるので、困った村人は大蛇に8つの瓶で作った酒を飲ませた。酔って眠ってしまった大蛇を、みんなで退治した。 |
話 名 | 蛇 |
資 料 | なら 通巻18号 |
場 所 | 水戸市 |
要 約 | 主である蛇は決して殺してはならない。 |
話 名 | 大蛇,嫁入り |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 笠間市 |
要 約 | 大蛇が娘を飲み込もうとした時、成人になるまで待ってくれと両親が懇願した。成人になって大蛇に嫁していく娘に、両親はふくべと千本の針を持たせた。娘がふくべを池に沈めて暮れというので、大蛇は必死に静めようとしたが、失敗して体中に針が刺さり死んでしまった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 旅と伝説 4巻8号通巻44号 |
場 所 | 茨城県 |
要 約 | 天武天皇の時代、山に恐ろしいものが住んでいるという噂がたち、藤原富得が7日間物忌みして神に祈願をこめた。7日目に、面足の尊と惶根の尊が現れ、白羽の矢と赤玉と白玉の入った赤い布包みを渡された。化け物の正体は大蛇で、その後、級長津彦の力もかりて白羽の矢で大蛇を射てこれを倒したといわれている。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 西茨城郡 友部町 |
要 約 | 宍戸公が魚釣りをしていると、愛犬が吠えてうるさいのでその首を切ってしまった。見上げると大木に一匹の大蛇がおり、公を狙っていた。しかし愛犬が殺されたので驚いて大蛇は逃げていった。愛犬によって命を救われた公は、愛犬をねんごろに弔ってやった。 |
話 名 | (俗信) |
資 料 | 民間伝承 5巻4号 |
場 所 | 千葉県,茨城県 |
要 約 | 正月15日に小豆粥を炊く。小豆を煮た汁を、家の周囲にひいておくと、蛇など長虫の類が来ないといわれている。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 東茨城郡 内原町 |
要 約 | 開墾しようとした土地には昔から住む大蛇がいたので、始める前に大蛇退散の祈祷をした。工事終了後の田植えの頃、大蛇が現れ、その姿を見た村人は死んでいった。人々は神社を建て竜神社と名付けて大蛇を祀った。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 民俗採訪 通巻昭和36年度号 |
場 所 | 久慈郡 大子町 |
要 約 | 岩穴に大蛇がいて人が通れないので大勢が退治にきた。泉で水を飲み、沢に入ると人がいた。大蛇退治の意図を語ると指差して消えた。指差した方に大蛇がいたので皆で矢を射ると、大蛇の目に刺さって大蛇は沢に迷い込み、そこで死んだ。沢の人は山の神だったという。 |
話 名 | 白い蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻24号 |
場 所 | 東村 |
要 約 | 平須沼の岸に、二基の古墳があって、その墳の廻りを七廻りすると、七廻り目に墳の真中を通ると、白い蛇が現われると言う。伝説があり気味悪るがって、誰も近寄らなかった。 |
話 名 | 大蝮蛇 |
資 料 | 日本随筆大成第一期 16巻 |
場 所 | 茨城県 |
要 約 | ある農夫の女房が、昼弁当をしたため、耕作の合間に一休みしようと、畑脇の大松に寄りかかり寝ていると、この松に棲んでいた大蝮蛇が女を呑もうとした。周りの人か気付いてそれを見守っていたら、呑みかかろうとするときに、女の頭から火炎が燃え立った。女が目を覚ましたので、集まっていた人たちが女を引き連れ退かせた。女に、何かありがたい物を身に付けているのかと尋ねたら、特にはないが、髪が乱れていたので、反故紙のようなもので元結の代わりにしているといった。その紙を開いて見たところ、それは剣先御祓いの紙で、中に大神宮と書かれていた。 |
話 名 | 般若院の病人田 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻24号 |
場 所 | 竜ヶ崎市 |
要 約 | 田の真中に松の木が生いた田があった。一年中じめじめと湿って草は繁り荒れ放題だった。根元には白い蛇が居ると言って気味悪がって誰れも近寄らなかった。作った家では気狂が出たり病人が絶えなかったという。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻25号 |
場 所 | 鹿島郡 鹿島町 |
要 約 | 神社に鳥居を寄進するので、漁の成功を祈願した。大蛇の髪が娘のおとりと、鳥居を聞き間違え、娘のほうを連れ去った。この時、娘が取りすがった木が、おとりの手掛松と呼ばれている。 |
話 名 | 蛇,八竜神 |
資 料 | 町田の民俗 昭和61年度号 |
場 所 | 常陸太田市 |
要 約 | ある人が山に落ち葉拾いに行き、シイタケだと思って触ろうとしたら、それは蛇だった。その蛇は神様で、10年に1度姿を見せる。それを見た人は、10日ほども寝込むという。 |
話 名 | 蛇 |
資 料 | 民俗採訪 ―巻-号通巻昭和45年度号 |
場 所 | 西茨城郡 七会村 |
要 約 | 昔、百姓が田に水が無くて困っていると、立派な男が「雨を降らせるからお前の2人の娘のうちどちらかをくれ」と言ってきた。承知すると、たちまち雨が降った。妹娘が行くことになり、当日婿様が来て、紙包みを預けていった。開けずに待っていたら婿様は帰って来なかった。紙包みを開けてみると、中身は蛇の殻だった。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻31号 |
場 所 | 真壁郡 真壁町 |
要 約 | 真壁郡真壁町椎尾の諸塚には昔大蛇が住んでいたという。塚の西に大きな石があり、蛇の石枕と呼ぶ。 |
話 名 | オーサカボ,守り蛇 |
資 料 | 民俗採訪 通巻昭和57年度号 |
場 所 | 那珂郡 |
要 約 | オーサカボは守り蛇だから獲るなという。昔殺して捨てれば良かったのに半殺しにして捨てたために家はよいことが続かなくなって、災難が続いた。夜にその家に蛇が入ってきて主人から絶えた。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 西郊民俗 通巻151号 |
場 所 | 東茨城郡 茨城町 |
要 約 | 龍灯が立ち昇ったので、龍が休む場所にお堂を建て、弁天様を祀ったとされる。また、池の島のマコモが押し倒されているのは、池の龍か大蛇が休むからだといわれている。 |
話 名 | 安中池の主,大蛇 |
資 料 | 民俗採訪 通巻平成2年度号 |
場 所 | 稲敷郡 |
要 約 | 安中中学校の前に安中池というのがあったが、その池には主がすんでいて、それは大蛇だった。ある雨の降る日に農家の人が用足しに行って帰ってくると池の淵に女の人がいて、送ってくれないかというので送る。今の本郷中学校よりもっと先に池があってその池のほうへ参ると、途中で道がわかったからいいという。女の人は、明日必ず雷が鳴る、そしたら無事に着いた証拠だからといった。次の日には雷が鳴ったのでそのお百姓さんは喜び、それ以後はおじさんは丈夫でお金に恵まれたという。 |
話 名 | 道祖神,弁天 |
資 料 | 西郊民俗 通巻151号 |
場 所 | 行方郡 玉造町 |
要 約 | 弁天様が醜い道祖神から逃れようとして崖に追い詰められた。そこで蛇になって峰の上に逃げた。藤蔓や茨が多いため道祖神は這い上がれず、低地に這いつくばってしまった。 |
話 名 | 蛇,夜刀の神 |
資 料 | むさしの 通巻12号 |
場 所 | 行方市 玉造町 |
要 約 | 継体天皇の代に、箭括麻多智(ヤハズノマタチ)という人が、蛇である夜刀の神を追い払って田を作った。その夜刀の神を祀ったのが夜刀神社で、ご神体は角のある蛇神(蝮)。蛇が祟った家は必ず滅び、蛇を頭だけに切っても、その頭は死なずに仇を取ると言うので、祀っている。 |
話 名 | 大蛇 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻39号 |
場 所 | 稲敷郡 東町 |
要 約 | 教津主命が財陣した場所として、この命に関するものが沢山残っている。立切池は、年中水を湛えている。大蛇が棲むといわれ、ここで獲れたウナギは七日七晩焼いても焼けない。立切にある製鉄所の為に、片目の視力をなくしたウナギが出るとも言われている。 |
話 名 | 九穴のあわび |
資 料 | 庚申 通巻17号 |
場 所 | 水戸市 |
要 約 | 庚申講に加えた魚屋の家に5人が赴くと、竜宮城のようで3日間御馳走を食べた。最後の御馳走には丸穴のあわびがあったが皆食べなかった。一人だけ家に持ち帰ると3年が経っていて、それを食べた娘は200年生きた。 |
話 名 | 竜燈 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 多賀郡 十王町 |
要 約 | 赤い火の玉が水の上から空に舞い上がり、川に沿って神社の参道口にある松のこずえで消える。次の火の玉が次の川から上ってくるというように、一晩中竜燈があがっては消え、あがっては消えていく。 |
話 名 | 竜神 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 鹿島郡 神栖町 |
要 約 | 海賊に襲われて商品を奪われ、惨殺され海に投げ込まれた死骸が7日7晩漂っていた。そして行き着いた所が一本松の岸辺であった。そこで死体は八頭の竜神となり、外浪逆浦に出現した。ここを通ると船にあだ討ちをするというので、村人は慰霊のために神社を建てた。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 民具マンスリー 34巻6号 |
場 所 | 結城郡 石下町 |
要 約 | 浄光寺の彫刻の竜が沼の水を飲んだので、目に釘を打ちつけた |
話 名 | 竜 |
資 料 | 日本随筆大成第一期 18巻 |
場 所 | 水戸市 |
要 約 | 稲田姫を祀る小祠の近くで崖崩れがあったので修復しようとしたら、大きな瓶のようなものが出てきた。鍬に当たって欠けた所を拾ってみると大きな歯骨であった。官の検分をうけたところ、瓶は竜頭であると決定した。由縁はわからないが、稲田姫を祀るのはこの竜を鎮めるためだろうかと、その地で仕官している人が語った。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 民具マンスリー 34巻6号 |
場 所 | 常陸太田市 |
要 約 | 正宗寺の、狩野法眼が描いた天井画の竜が抜け出たので、釘で打ちつけた |
話 名 | 竜燈 |
資 料 | 日本随筆大成第二期 17巻 |
場 所 | 水戸市 |
要 約 | 岩城平の西に阿伽井岳があり、毎夜燈のような物が来る。俗に竜燈と呼ばれる。星が出た時に膿から火光が浮き出て、この山麓に次々にやってくる。そして森に入って見えなくなる。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 民具マンスリー 34巻6号 |
場 所 | 久慈郡 大子町 |
要 約 | 千手観音堂の桃山時代の画家が描いた天井画の竜が川で遊んだ。その天井画は盗まれた。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 多賀郡 十王町 |
要 約 | 八幡太郎義家が山に登り授かった剣で、大石を割ったところ片方がわずかに残り、義家は「吾がことなれり」と言った。そして戦で大勝利を収めた。近くの池には龍がおり、日照りが続くと新しい杭を削って池に立て、少しの水をもらって帰ると、たちまち大雨が降る。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻6号 |
場 所 | 石岡市 |
要 約 | 龍が美女となって夜に出てきた。若侍が笛を持って現れ、2人は語り合っていた。翌日この若侍は水面に死体となっていた。里人はこれを葬ってやり、1体の祠を建てた。これが弁天様となっている。 |
話 名 | 龍,逆鱗 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻11号 |
場 所 | 石岡市 |
要 約 | 雄龍と雌龍という龍が山の神様であった。あるとき、この龍が女に化けて池に現れ、若侍と出会って、恋仲になった。しかし若侍だけがこの場で死んでしまった。この山を削ると、2頭の龍を分けることになるので、山津波が起こる。これを山上の龍が鱗を逆立てたと言う。 |
話 名 | 山門の龍 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻14号 |
場 所 | 結城郡 石下町 |
要 約 | 老人が鈎の位置を直していると、妖気を持ち水面が赤黒くなり怪物のようなものが現れた。その後老人は病魔にかかった。ここを通る村人も同様で、常光寺の山門の龍が水浴びに来て悪戯をしているということになった。住職と龍供養の大法要を行うとこの現象は止んだ。 |
話 名 | 竜 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 稲敷郡 桜川村 |
要 約 | 立切池という沼には、大きな龍が住み人々に災いや祟りをもたらしていた。困った人々が話し合うと、池の曲がり岸を減らせば、龍は安住できなくなり退散するかもしれないということになった。岸の曲がりを削ると、龍はいなくなった。これが龍神伝説である。 |
話 名 | 山門の龍 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻18号 |
場 所 | 結城郡 石下村 |
要 約 | 山門の龍は彫刻者の精霊が宿り時に本物となる。龍の水浴びを見た人は、必ず病魔に犯され衰弱する。寺の和尚と龍供養をして龍の瞳に五寸釘を打ち込むとおとなしくなった。昭和に池の水を汲み続けると大雷雨となって、作業が中止になり池の水は前にも増して増加した。 |
話 名 | 龍 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻25号 |
場 所 | ひたちなか市 |
要 約 | 元亀元年(一五七〇)信心深い働き者の五人兄弟が金砂神社を分祀し、五株の柊を植えた。祭礼の日には雷鳴とともに大雨の中、五頭の龍が昇天するという。柊の木に藤が絡みついているのはその姿を現わすという。 |
話 名 | 龍 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻25号 |
場 所 | 鹿島郡 鹿島町 |
要 約 | 鹿島郡鹿島町の神池の畔の柳の木に龍が巻きついた。旱天の時、雨乞いすると龍が出現して降雨があるという。 |
話 名 | 龍 |
資 料 | 茨城の民俗 通巻25号 |
場 所 | 猿島郡 総和町 |
要 約 | 猿島郡総和町を弘法大師が通りかかった時、橋が無くて川を渡れず困っていると、老人が出現し、柳の枝を折って橋とした。老人は龍と化して昇天したという。 |
茨城県の竜蛇(「怪異・妖怪伝承データベース」より)