静岡県の竜蛇

門部:日本の竜蛇:「怪異・妖怪伝承データベース」より

話 名 (俗信)
資 料 郷土研究 3巻1号
場 所 三島市
要 約 蛇を指差すとその指が腐る。燕を捕ると瘧を患う。食事をしてすぐに寝ると額に角が生える。その他食事や蜥蜴などに関する俗信。

話 名 大蛇,怨霊
資 料 民族 3巻1号
場 所 周智郡
要 約 雨乞淵に淵の主の大蛇がいた。ある年の雨乞に医師を転がしいれた者がおり、その石が大蛇の耳にあたり傷ついた。その蛇の怨霊により、その水を呑む獣はすべて片耳になるという。

話 名
資 料 民族 3巻1号
場 所 静岡県
要 約 『安倍郡誌』/杉橋長者の娘のもとに、夜な夜な通う男がいた。椿の糸を襟に縫い付けて後をたどると、池の主であることがわかった。憤った長者は、巨石を水中に投じ、そのため蛇は一眼を失った。今も池の魚は片目である。

話 名 蛇,オトボウ淵
資 料 民族 3巻5号
場 所 周智郡 水窪町
要 約 あるものがオトボウ淵に祈願し、無間の鐘を撞いて巨万の富をなした。その者の死後、オトボウ淵に蛇が出るようになった。それ以来、淵に近付くものは必ず、腰に蓼をつけていく。

話 名 大蛇
資 料 旅と伝説 8号
場 所 田方郡
要 約 稲村嶽の付近には七ツ池という池があり、役行者が大蛇を封じたという伝説の場所がある。

話 名 大蛇,大杉
資 料 旅と伝説 10巻8号/通巻116号
場 所 静岡県
要 約 逢瀬に出かける大蛇に呑まれた絹商人の娘2人が弓矢で仇を討った。その大蛇を葬った記念の植えた2本の杉を船の帆柱に使うと、夜に「伊豆へ行こう、伊豆へ行こう」という声が聞えたという。

話 名 湖の主,大蛇
資 料 旅と伝説 11号
場 所 静岡県
要 約 昔のある日、漁夫は船に一杯の魚と引き換えに、湖の主の大蛇に三女を嫁にやることになった。蛇が迎えに来たとき、娘は鳩になって富士山の山頂に逃げた。そこにいた事代主命は娘を連れて大島から三宅島に逃げた。そこにわなを仕掛けて大蛇を酔わせ、火之迦土に作らせた霊剣で、差出命が大蛇を斬り殺した。蛇は3つに斬られ、尾は大島に、頭は八丈島に飛んでいった。だからそれらの島では蛇が多いのだという。

話 名 ケチ山,蛇
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 ある人がケチ山で炭焼きをして、炭窯にネラシ(空気抜きの穴)を開けた所、一つ開ける度に蛇が一匹出てきた。

話 名 大蛇
資 料 旅と伝説 11号
場 所 静岡県
要 約 昔、大蛇の首が八丈島に、胴が新島に、尾が三宅島にどこからともなく飛んできた。三宅島にいたオドリという明神が作った剣をつくり、サシドという明神はその剣で尾をズタズタに切り裂いた。そのため、三宅島には蛇がすまなくなったという。

話 名 蛇,ムカデ
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 中沢峠で侍が眠っていた。蛇が木の上から侍を飲もうとしたら、刀がムカデに化けて蛇を追い払った。

話 名 大蛇
資 料 旅と伝説 3巻8号通巻32号
場 所 静岡県
要 約 昔、爺さんと娘が行方不明になった。村人が山を捜索していると生臭い風が吹いてきて、水風呂桶のような頭の大蛇が現れた。そこに南部六という猟師が現れ、大蛇を退治しに向かったが、大蛇に殺されてしまった。その後、南部六の双子の娘が父の横死を知り、観音の加護をもって敵を討った後、巡礼の旅に出た。村人は蛇の祟りを恐れ、高徳の坊さんを頼んで蛇骨を埋葬して堂を建て蛇骨山大蛇院と名づけた。

話 名
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 ある家の古井戸に金色の蛇がいた。井戸からぞろぞろ出て甲州まで行ってしまった。その家の跡取りは気が狂った。後、その家に変事があるとき、前触れとして赤い蛇が出た。

話 名 大蛇
資 料 旅と伝説 8巻3号通巻87号
場 所 八名郡
要 約 狩人が崖の下で鹿を待っていると、鹿が転げ落ちてきた。上から一匹の大蛇が覗き込んでいたためで、狩人は鉄砲を射掛けると、蛇は落ちてきた。恐ろしくなって家に帰ると、臨月の妻が産紐を解いたのと、大蛇を撃ったのとは同じ時刻だった。狩人は恐くなって職を変えた。

話 名 大蛇
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 タル(淵)の上で炭焼きをしていると毎日いい娘が遊びに来る。淵の大蛇だと思って、焼き石を淵に投げ入れた。蛇は一つ目をつぶされ、信州桜ヶ池まで逃げていった。

話 名 蛇,(俗信)
資 料 郷土研究 3巻1号
場 所 浜松市 三島町
要 約 蛇を指差すとその指が腐ると言われているが、その指にすぐに唾を掛けるとそれを免れることができるという。

話 名 大蛇
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 高い所で炭焼きをしていると大蛇が襷や帯に化けて流れてきて、拾いに来た者を噛んだ。ある人が焼き石を淵に投げ入れ、大蛇は目をつぶされた。

話 名 (俗信)
資 料 民間伝承 6巻4号
場 所 静岡県
要 約 火傷をしたら、「猿沢の池の大蛇がやけどして伊勢や熊野へ参りこそすれ、アビラウンケンソワカ」と三回唱えるという。眼の中に何か入ったときは、「ぢんぢいばんばあ、くまざら(熊手)持って来てかき出せかき出せ」と言い、ぺっと目を吹くと治るという。

話 名
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 深沢池には年一回蛇が来る。蛇は池に埋けてあるものが欲しいのだといわれているが、なにが埋けてあるのか見たものは無い。

話 名
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 娘が毎夜タゴエ(田小屋。猪の番小屋)に行ったら、男が遊びに来る。不審に思って髪に針を刺しておくと、男は死んだ。蛇だった。五月節供の酒を飲んだら蛇の子が下った。7タレ生んだので、そこをななたらや島と言うようになった。

話 名 大蛇
資 料 女性と経験 1巻2号
場 所 安倍郡 井川村
要 約 ある石のそばで、しか笛を吹いていると大蛇がやって来た。石に巻きついたので帯を鉄砲に巻いて打ちつけたら、蛇は滑って石が割れた。以来、この石をわれいしと呼んでいる。

話 名 はたおり姫,蛇
資 料 女性と経験 1巻2号
場 所 安倍郡 井川村
要 約 ほかいだるというところの橋の下に機を織る音がしていたが、川上に山師が入って以来、しなくなった。土地の者は、そこにはたおり姫がいたのだと言い、蛇だったとも言う。

話 名
資 料 民俗採訪 通巻昭和40年度号
場 所 浜松市
要 約 昔、田村将軍が天竜川を渡ろうとしたときに、アリマタの池の蛇が松の木を倒して渡してくれた。そして蛇は田村将軍の妻になり、9尺四方の部屋で子を産んだ。ところが、蛇が赤子の腰のあたりのコケラ(鱗)を舐め取ってしまわないうちに田村将軍に覗かれてしまい、蛇は子どもを置いて逃げてしまった。その子は後醍醐天皇を祀る奥山の半僧坊に祈祷して鱗を取ってもらった。今でも「コケカクシ」という袴が祀ってあるという。

話 名
資 料 民俗採訪 通巻昭和40年度号
場 所 浜松市
要 約 お不動さんの滝から水が落ちた所にできた岩に蛇が住み、峯神沢の大日様の池に通った。大日様の坊さんの子どもが魚釣りに行ってその池に針を落としたので、蛇は金気を嫌っていなくなり、池の水も少なくなったという。

話 名 大蛇
資 料 民俗採訪 通巻昭和40年度号
場 所 浜松市
要 約 新切のお不動様の池には大蛇が住み、神沢の大日様の池に通っていたという。

話 名 タヌキ,大蛇
資 料 民俗採訪 通巻昭和40年度号
場 所 浜松市
要 約 見附の天神祭では毎年人身御供を出していた。ある時、山伏が天神様のお堂で休んでいて、タヌキが「信州のしっぺい太郎のほかに怖いものはない」と漏らしたのを聞いて、信州へ行ってしっぺ太郎を借りてきた。途中で山伏としっぺ太郎が休んだ所をしっぺ野、そこの3軒の家の屋号もしっぺという。山伏と犬は人身御供の箱に入って、タヌキを退治した。その帰り、あたごの観音で休んでいるとしっぺ太郎が山伏にかかってきたので殺してしまった。しかししっぺ太郎は潜んでいた大蛇の首に食いついたのだった。

話 名 大蛇
資 料 近畿民俗 通巻49号
場 所 加茂郡 中川村
要 約 蛇骨山大蛇院という寺があった。親を殺された子によって退治された大蛇の骨を葬った寺として伝えられている。

話 名 蛇骨石
資 料 近畿民俗 通巻49号
場 所 安倍郡 中藁科村
要 約 長さ8尺、白色で白骨がさらされたように見える蛇骨石という石がある。

話 名
資 料 中京民俗 通巻8号
場 所 磐田郡 水窪町
要 約 嫁にいった女が、どういうわけかたらいに乗って川原のへりを通りたがる。あるときたらいが転覆し、女は蛇になる。後に里へ、針をいれず針箱を送るよう連絡がくる。たらいに入れて川へ流すと以前転覆したところで消えた。

話 名 大蛇
資 料 伊豆松崎の民俗 通巻4号通巻4号
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 250年位前、甲斐国八代郡篠原村の絹屋が松崎の伏倉の旧家、セキセイ太夫の所へ泊まっていた。絹屋はアザノガハラ(字野原)の池の主である大蛇をとりにいくのに名刀をもっていき、その刀が大蛇除けになった。しかし、その刀をすりかえられ絹屋は大蛇に呑まれた。絹屋の娘の姉妹はアネグスヤマ(姉越山)とイモウトクボ(妹窪)で大蛇をまちかまえ、計略をめぐらしておびきよせて射た。大蛇は蛇鋏みという穴に入り込んで、7日7夜うなって死んだ。その大蛇の骨を埋めたところを大蛇院といった。

話 名
資 料 中京民俗 通巻8号
場 所 磐田郡 水窪町
要 約 山の上から石がころがり落ちてきて、一匹の蛇がつぶされる。もう一匹の蛇が大声で暴れたため、淵がつぶれ、土砂崩れ、山鳴りがおこる。蛇の血で今も川原の石が赤い。

話 名 大蛇
資 料 伊豆松崎の民俗 通巻4号通巻4号
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 絹屋が大蛇に飲み込まれた。父の仇討ちに娘が来たが、なかなか矢が当たらなかった。そこで大蛇が笑うときに口があいたので、そこへ射ちこんだ。そして、この大蛇の骨を埋めた上に寺を建てたので大蛇院と名づけた。

話 名
資 料 中京民俗 通巻8号
場 所 磐田郡 水窪町
要 約 神社へお札参りをしなかったため、その子供を川から落としてしまう。早速参って子供に会わせてくれと頼む。女の子は美しい女性に変身して出て、別れるときは絶対に振り向くなという。母親がそっと見ると蛇が渦巻いていた。

話 名 大蛇
資 料 伊豆松崎の民俗 通巻4号通巻4号
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 昔、大蛇が長者が原の方から天城山の池へ通っていた。その当時、尾張の針屋が刀をさしてきた。大蛇がその人を呑もうとすると刀が自然にぬけて大蛇にむかい、針屋は呑まれなかった。それを見ていた人が刀をすりかえたので、その次には呑まれてしまった。針屋の娘が大蛇を退治しに来て、小杉原のアネガクボとイモウトガクボというところで、大蛇を射た。最後の矢が大蛇の目に当たり、蛇は転げて岩にはさまった。その岩はジャガバサミという。また、大蛇の歯と使った矢を伏倉のナカインキョが蔵している。

話 名 大蛇
資 料 民俗静岡 通巻5号
場 所 静岡県
要 約 藤枝市の花倉に小さな阿弥陀堂があり、その左隣に白蛇さまが祀ってある。巨岩の下に穴があって、100年くらい前までは銀色の大蛇がいつも2匹見えたという。その白蛇に村人たちは色々な願をかけ、その望みは果たされてきたという。

話 名 弘法様,蛇
資 料 伊豆松崎の民俗 通巻4号通巻4号
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 弘法様が来た時に、山の登り口の池に蛇がいたが、杖で池の水を下に出したら蛇がいなくなり、この山をふきの山と名づけた。

話 名 大蛇
資 料 西郊民俗 通巻59号
場 所 静岡県
要 約 奥伊豆に人を喰らう大蛇がいた。甲州から弓の名人が退治しに来たが返り討ちにあう。遺された双子の娘は弓術に精進し、観音から授かった弓矢で大蛇の目を射て本懐を遂げる。その後里人は大蛇の祟りを恐れ一宇を建てた。これが蛇骨寺の由来である。

話 名 毒蛇
資 料 日本随筆大成第一期 19巻
場 所 静岡県
要 約 池の社に方5町程の2つの池がある。毎年8月彼岸の中の午の刻に半切り桶に赤飯を盛って水泳が達者なものが池の半ばまで押し行き池の真中で手放す。池の水が渦巻いて桶は水中に沈む。伝えによると昔、国主が入国した頃、妾とこの池辺りに遊興した。すると俄かに池に波が立ち妾が池に引き込まれてしまった。国主は怒って池に焼いた石を投げ入れさせ続けた。7日7夜続けたところ毒蛇が死んで浮かんできた。頭は牛のようで、背に黒い鱗があり、白い角が生えていた。

話 名 大蛇
資 料 民間伝承 41巻1号
場 所 磐田郡 水窪町
要 約 「蛇渕」という雄渕雌渕の2つの池があった。男が雄渕で釣りをしたが、何度やっても針を取られる。色々予兆があるにもかかわらず、別の針を下ろすと大蛇が出て追いかけてきた。何とか逃げ切ったが、毒気を吹きかけられ、腹のあたりが腐ったという。

話 名 大蛇
資 料 民間伝承 41巻1号
場 所 磐田郡 水窪町
要 約 鳴瀬の竜王の「たかひめのみこと」は水窪の出身で、7月7日の大水の時、たらいに乗って流れていった。その後、旦那の夢枕に立ち、鳴瀬まで鏡を持ってきてくれと頼んだ。次の日鳴瀬に行くと元の姿のままで出てきた。旦那が「正体を見せろ」というと大蛇に変じた。

話 名 大きな蛇
資 料 中京民俗 通巻17号
場 所 引佐郡 引佐町
要 約 おじいさんの薬をおばあさんが買いにいったが、川が増水して飛び石が流されていた。かわりに架かっていた丸太のようなものを渡ったが、それは大蛇でおばあさんはお礼に蛇に鯉をやった。

話 名 大蛇
資 料 中京民俗 通巻17号
場 所 引佐郡 引佐町
要 約 父親の薬を買いにいった娘が増水した川で橋が流されて困っていると、一本の丸太が流れてきて橋の代わりになった。わたってみるとそれは一匹の大蛇で、感謝した娘は鯉を流して社を建て魚を供えた。

話 名
資 料 静岡県民俗学会誌 通巻10号
場 所 大仁町神島地区採録
要 約 昔、長者が末娘を蛇の嫁にやることになったが、末娘は嫁入りの際に千成ふくべ(瓢)と共におぼこさん(人形)と針を1000本持って行き、知恵比べの末に蛇は死んだ。娘は蛙(きゃある)のお婆さんに身をやつし、ある長者の家に辿り着いた。持参した縮緬の着物を着て身なりを正すと家の者に見初められ、跡取りの嫁として迎えられた。

話 名 滝の主,大蛇,赤牛
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 田方郡 中伊豆町
要 約 雨乞いには、万城の滝に七面堂の釣鐘を沈めた。滝の主は大蛇とも、赤牛ともいう。

話 名 大蛇
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 田方郡 伊豆長岡町
要 約 大池に大蛇が住んでいた。あるとき、江間小四郎の嫡子安千代丸を呑んでしまったので小四郎が大蛇の片目を射た。大蛇は池に入り、やがて池は浅くなって田畑になった。

話 名 大蛇
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 蛇が人に顔を合わさずに1000年経つと大蛇になれる。大蛇になるには、やつの池を持たなくてはその資格がないという。

話 名 大蛇
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 松崎町池代と南伊豆町に7つの池を持つ大蛇がいた。あるとき、甲州の薬売りがこの大蛇に呑まれ、その娘2人がきて仇討ちをした。大蛇が死んだ岩がジャバサミ。それから池は浅くなった。

話 名 大鹿,七首の大蛇,池の主
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 田方郡 天城湯ヶ島町
要 約 天城湯ヶ島町の八丁池の主は、大鹿とも、七首の大蛇だともいう。

話 名 大蛇,池の主
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 賀茂郡 松崎町
要 約 アゾノヤマの池の主は大蛇だった。伏倉の関政太夫の家でそのことを聞いた甲州の絹商人が大蛇を退治に行ったが、持っていた名刀を太夫の家来にすりかえられてしまい、大蛇に呑まれた。絹屋の二人の娘が弓矢で大蛇を退治した。娘が待ち構えていたのが姉越山と妹窪。大蛇が死んだ穴がジャバサミ。

話 名 蛇肌婿,祟り
資 料 静岡県史 資料編24 民俗2
場 所 静岡市
要 約 静岡市昼井戸では「セッキ(正月)の餅はヒゴト(火事)に祟る」といってつかない。昔、住職がついて寺の雪隠が焼けたことがある。昔、静岡市水見色から婿をもらったが、その婿は鱗のある蛇肌だったので驚き、セッキの餅米を蒸していた婿をその火に押込んで焼き殺した。婿は「セッキの餅はヒゴトに祟る」と3回唱えて焼け死んだ。以来セッキの餅はつかなくなった。

話 名 黒猫(俗信)
資 料 静岡県民俗学会誌 通巻19号
場 所 静岡県
要 約 黒猫、蛇、霊柩車などに関する俗信。

話 名 ヘビ,ナガモノ
資 料 静岡県史 資料編25 民俗3
場 所 周智郡 春野町
要 約 ヘビは執念深く、半殺しにすると祟る。ナガモノの祟りという。そういう時には蛇塚を建てる。もし蛇塚が倒れたりすると、あたり一面蛇が出て足の踏み場もなくなる、戻すと蛇は引いて行く、という。

話 名 (俗信)
資 料 静岡県民俗学会誌 通巻19号
場 所 静岡県
要 約 墓、鏡、葬式、霊柩車、柳、烏、黒猫、蛇、動物の死体、口笛、爪などに関する俗信。

話 名 毒龍
資 料 近畿民俗 通巻49号
場 所 富士市 吉原村
要 約 牲渕に住む毒竜が少女を害していた。得寿寺の芝源和尚がこれを教化し、毒竜は女となって和尚のもとに来て、鱗を残して去った。毒竜は人を害する代わりに毎年祀ってくれるように頼み、それで6月28日に供養を営むようになった。

話 名 竜,爪
資 料 近畿民俗 通巻49号
場 所 庵原郡 平山村
要 約 竜爪山上に竜爪権現という祠があった。昔、竜が竜爪山に下りた時、誤って木の枝に爪を落とした。その爪を祀ったものだという。

話 名 竜骨
資 料 近畿民俗 通巻49号
場 所 三宅島
要 約 竜骨は薬品としても用いられていた。近世、伊豆三宅島に竜骨があり、これを欠きとっては売っていた。けれども、この骨を採ると嵐になるというので、採取が禁じられた。この骨は、神々に退治された悪竜の骨であるという。

話 名 (秀吉の印),竜神
資 料 日本随筆大成第二期 8巻
場 所 下田市
要 約 むかしから遠江洋に武具や馬具を乗せていく船は必ず壊れてしまうという。天正18年の豊臣秀吉による小田原征伐の際、同じように逆風が吹いて船が転覆しそうになったが、秀吉が竜神に宛てた書を海中に入れるとしばらくして波が穏やかになったという。

話 名
資 料 民具マンスリー 34巻6号
場 所 小笠郡 菊川町
要 約 大井神社の、左甚五郎の彫刻の竜が池の水を飲んだ。

話 名
資 料 民具マンスリー 34巻6号
場 所 掛川市
要 約 永江院の、藤原棟教の彫刻の竜が娘をさらったので、眼を釘で打ちつけ、金網を張った。

話 名 (祟り)
資 料 静岡県史 別編Ⅰ 民俗文化史
場 所 静岡市
要 約 樵の権兵衛が1609年正月、竜爪山で鹿を撃ち殺したら、その祟りでにわかに乱心して3年間正気を逸していた。両親が諸神にお参りして正気に帰った後、竜爪山に移り住んで竜爪権現の祀官になった。

話 名
資 料 民具マンスリー 34巻6号
場 所 袋井市
要 約 竜巣院の、左甚五郎の彫刻の竜が田畑を荒らし、人を驚かしたので、刀を腹に刺した。

話 名 (祟り)
資 料 静岡県史 別編Ⅰ 民俗文化史
場 所 静岡市
要 約 竜爪山に落ちてきた武田氏の落武者の権兵衛は、白鹿を射て祟りで高熱を発し、お宮を開けば治してやるとの神託を得て、武田の姓を瀧と改めて竜爪権現を開いた。

話 名
資 料 民具マンスリー 34巻6号
場 所 引佐郡 引佐町
要 約 竜潭寺の、左甚五郎の彫刻の竜が田畑を荒らしたので、髯を切った。

話 名 天狗
資 料 郷土研究 3巻7号
場 所 遠州横須賀
要 約 雨乞いに神社の神宝である天狗のお面を持ち出して使う。龍の字を書いた旗を押し立て、鉦太鼓を鳴らし法螺貝を吹いて海岸に出て、海に向かって天狗のお面を見せると必ず雨が降るという。

話 名 龍の玉
資 料 民俗採訪 昭和二十九年度号
場 所 庵原郡 両河内村
要 約 龍の玉を持っている家がある。六十六部が礼に置いていったもの。これでこすると目の病が治る。大阪の博物館に鑑定してもらったら「日本に二つしかない玉の、女玉だ。男玉が出たら買い上げる」と言われた。

話 名 龍神,天やみの歌,真顔
資 料 続日本随筆大成 6巻
場 所 静岡県
要 約 ある年、俳諧の名人であった真顔が、門人と大井川のほとりに宿したとき、外は大雨が連日続いた。そこで皆で天やみの歌を詠み、龍神に供え、もし止むならば誰の歌によるものかを評しようということになった。するとその夜のうちに雨は止んだ。翌朝皆の歌を見てみると、真顔の歌が極めて優れていたので、止雨は彼のお蔭ということになった。

話 名 たつ
資 料 続日本随筆大成 8巻
場 所 掛川市
要 約 遠江国掛川という所に、にし尾源兵衛という人が河原に出て遊んでいたら、突然たつ(龍か)が降りてきて、河の水を巻き上げたという。

話 名
資 料 民具マンスリー 34巻6号
場 所 下田市
要 約 龍巣院の大池に毒龍が棲んで村人を苦しめたので、僧吾宝が読経して小さくした。

話 名
資 料 静岡県史 資料編23 民俗1
場 所 賀茂郡 東伊豆町
要 約 龍宮様の森の中の狐が沖の漁船が明りをつけるころに鳴く。その声が「オエー、オエー」だったときは、次の朝は大漁。

静岡県の竜蛇(「怪異・妖怪伝承データベース」より)

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