若い後家が池平に草刈に行って、池底(地名)の者だという若い男と出会った。男が独り者とわかったので、後家は結婚を申し込むが、若者はできないという。後家は、恥をかかせてくれた、鎌で首を切って死ぬ、と気違いのようになって男に迫り、三人子を生む間だけ、という条件で夫婦となった。
やがて三人の子が生まれ、男は夜に姿を消した。女は池底を訪ねるが、夫のような男はいないとわかり、気が狂ったように泣いて帰り、父を探して来い、と三人の子を家から追い出してしまった。
翌朝、女が心配になって庭に出てみると、庭に三本の松の木が生えていた。木を撫でると、蛇や魚の肌のようであったという。