蛇石といぼ石 長野県北佐久郡立科町 蛇石:芦田の町の入り口、地蔵堂前に蛇石というのがある。まわりが二メートル半もある大きな石である。この石に人が触れればたちまち死ぬといい伝えられている。(芦田八ヶ畧志) いぼ石:芦田の下竹熊の不動尊を祭る岩の上にイボ状の突起をたくさんつけた石がある。イボで困る人は、紙に男女別と生まれ年を書き、これを石のイボにくくりつけて祈願すればよくなると伝えられる。(信州の伝説) 『立科町誌 民俗編』より 現状は不明。場所は蛇石は桐原細谷の日限地蔵のことか。竹熊というのは芦田古町内の地名らしく、光徳寺の近くかもしれない。その二点だとすると歩いても小一時間離れるので隣接とはいえないが、立科にも一町内に蛇石と疣石がある、ということではある。 東信に蛇石は多いが、ところどころ疣とりに関係する。八千穂の馬越などでは隣接しており、夫婦石ともされたという(「疣石」)。果たして実際にセットであるという感覚が敷衍していたのかどうか、まだ何とも言えないが、芦田の話も一例として引いておいた。 ツイート