蛇ざんまい

福井県鯖江市

東清水町の消防ポンプの置き場の近くに、かなり大きな石があり、ここを蛇ざんまいといっている。殺したヘビをここに捨てるといつの間にか蘇生していなくなったという。
近年の道路工事の時、その石はなくなった。(東清水町)

『鯖江市史 第一巻 民俗編』より

短い話だが、蛇の不死性を語っている事例となる。各地に殺した蛇を埋めたという「蛇塚」があるが、この「さんまいば(三昧場・墓地)」と同じような場所だったのだろう。そのそれぞれにおいて、こうした蘇る蛇の話が語り伝えられていたのかもしれない。