おじやなぎ・こじやなぎ

新潟県柏崎市

畔屋と山澗の境に、おじやなぎ・こじやなぎという沢がある。おじやなぎには大蛇、こじやなぎには大蛇の子が住んでいて、畔屋に来るならず者を苦しめていた。蛇は決して善人には襲いかからなかったというが、東城寺が建立されてからは、大蛇の親子はどこへ行ったのか姿を見たものはないという。

柏崎市教育委員会『柏崎市伝説集』より要約

畔屋、山澗(やまだに)ともに大字として今もあり、畔屋の西に東城寺も現存する。畔屋、山澗の境あたりは細い谷戸になっているが、話のような沢が今あるのかは不明。しかし、わざわざ澗という字を使っているあたり、そのような土地柄なのだろう。

また、以前この話を紹介して、近くに小千谷(おぢや)市があるという指摘を受けた。その関係は全く不明だが、確かにたまたまだというには近い。小千谷の字の並びと山澗と書く意識にも近しいものがある。これも気にしておきたい。