イボトリ観音

千葉県銚子市

清水庵(清水町)は、ふだん「清水の観音様」と呼ばれていますが、「イボとり観音」と呼ぶ人もいます。
いつごろから、こう呼ばれるようになったのかわかりませんが、目立つところにイボがある人が「見えないところに移してほしい」と願をかける人があとをたたないそうです。
満願になると、お礼にどういうわけか豆腐を一丁あげるならわしになっています。

銚子市教育委員会『銚子の民話』より

疣とりの効能をうたう神仏霊石などは枚挙にいとまなくあるが、それが蛇としっかり結びついて語られる例は少ない。しかし、「分離(脱皮)」というモチーフから、それは大いに結びつきうる両者ではある。