広沢の池には、出島のような所があって、大きな木の下に弁天さまが祭られています。
弁天さまは、出かけるときには、白へびに姿をかえて、四角の箱に入って、出かける人にたのみました。あるとき、たのまれた人が、ふしぎに思って、箱をあけて見ると、中にへびのこけら(うろこ)が入っていました。それを見た人は、不幸にあったということです。
またこの白へびは、池の水がわき出さなくなったとき、人びとを救うために池に沈んだ娘の身がわりともいわれています。
それからは、池の水がわかなくなると、だれかが池に入り、首までつかると水がわき、池をそうじすると雨が降るといわれました。(栄町)