狩人と大蛇

福島県相馬郡飯舘村

佐藤庄之助という人が仲間と鹿狩りに行ったが、獲物がないので皆と別れてひとり谷川にかわうそを取りに行った。すると淵の真中に何か浮いてきたのでかわうそだと思って射つと、水の中にもぐり、淵は真黒な血で染まった。庄之助は恐ろしくなって逃げたが、気を失ってしまった。

大きな音で目を覚ますと、十尺もある白い幣束のような物が、木の枝と枝をぶつけている。二つ弾を込めて射つとそれが消えて体が楽になり、庄之助は夢中で家に逃げ帰って倒れた。その後、法印に祈禱してもらったりなどして一年かかって正気になった。そのうちに大洪水があり、大蛇が流れてきたそうな。

『日本昔話通観7』より要約

しかし、それが木と木をぶつけているというのはどういうことなのか。狩人の体が利かぬようだから、なにかのまじであるのか。肝心なところのイメージがよくわからない。