瓜姫子

原文

子供のない爺婆が畑に行くと瓜畑に女の子がいたので連れ帰り、瓜姫子と名づけて育てる。瓜姫子が十六のとき、爺が蛙を飲んでいる蛇に「蛙を放してやれ」と言うと、蛇は「代わりに娘をくれ」と言うので、瓜姫子を嫁にやる約束をする。瓜姫子は針千本を行李に入れ、男に化けて迎えにきた蛇に連れられて山の中へ行く。沼に着くと蛇が、「ここが私の家だ。入ろう」と言うので、瓜姫子は蛇を先に入れ、蛇の口めがけて針を投げつける。瓜姫子がそこをのがれて帰る途中、婆が出てきて、「お前の爺さんに助けられた蛙だ。あそこは鬼の村だからこれを着て行け」と皺の皮をくれる。それを着て行くと鬼は「婆は食ってもうまくない」と放したので、瓜姫子は爺婆の家へ帰った。〔発端は『瓜姫』〕(七戸 p.66)

 

七戸高等学校『七戸地方の民話』(七戸町教育委員会)

 

上北郡天間林村:蛇婿入り-姥皮型の類話1:おそらく梗概

『日本昔話通観2』より